スタッフブログ

2017年10月 6日 金曜日

健口から始める健幸生活



   口内炎を侮るべからず
       ~効かないステロイド軟こう~

「先生、一週間前から舌の横の口内炎が治らなくって。ステロイド軟こうを毎日何回も付けているのですが、痛くて痛くて」。
大学病院で隣の診療科に勤務する、とてもまじめな看護師さんです。それでは拝見。。。
「んっsign02」。
噛み傷だったのです。すぐに薬を中止、翌日にはよくなりました。

「アフタ」「傷」「やけど」「がん」「歯周病」「帯状ヘルペス」「抗がん剤投与に伴う粘膜障害」・・・。
これは口内炎を訴えて来院した患者さんに付いた診断名です。
口内炎は病名ではなく、ただの診断名です。
炎は炎症のことで、炎症とは「外敵から体を守る反応」をいいます。
炎症=免疫と考えないでください。
炎症が全く起らなければ人間は簡単に死んでしまいます。
つまり悪いものではなく、とても大事な反応で、やたらに押さえ込んではいけませんdanger

口内炎は、正しくは口腔粘膜炎あるいは口腔粘膜疾患といい、その中にはとても多くの病気が含まれます。
その代表がアフタです。
アフタは「医学の父」ヒポクラテスが名付けた症状名で、周囲が赤い円形のただれのことをいいます。
痛みを伴うことが特徴で、自分の体を自分で攻撃して炎症が起こる反応、つまり免疫異常が極めて限定的に口の中に現れたものと考えることができます。
アフタは免疫病であるベーチェット病の一つの症状として現れることもあります。
ステロイドは副腎で作られる炎症(免疫)を抑えるホルモンです。
ですから、過剰な炎症、すなわち免疫異常の結果としてできるアフタに対して効果があります。
しかし、ステロイドが効く口内炎はほんの一部です。
ヘルペスによる口内炎はウイルスの感染で起こりますが、見た目はアフタにとてもよく似ています。
ここにステロイド含有軟こうを塗ると、ウイルスに対する抵抗力(免疫力)が下がり、一気に悪化することがあるのです。
健康なお口の中には、体にとって役立つ細菌が環境のバランスを取っていますが、ステロイド含有軟こうを使い続けると、バランスが崩れ、カンジタというカビがはびこります。
また、傷口も炎症を抑えると治りません。

特に心配なのがお口の粘膜にできる口腔癌ですsign01
口内炎だと思って数カ月、軟こうを塗り続けたものの治らず、かなり進んでしまったという患者さんも多いのです。
ステロイド含有軟こうは処方箋なしで購入できますが、決して安全な薬ではありません
「たかが口内炎」と思わず、まずは専門医の診断を受けることが重要ですshine
東海大教授・太田嘉英
岐阜新聞2017年(平成29年)9月25日より


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投稿者 富田歯科

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